この記事でわかること
- KY用紙に書く3つのこと(作業内容・危険予測・対策)
- うちの現場のKYの流れと、監督が用紙のどこを見ているか
- 9年でヒヤッとした場面から作った、土木のKYの例文
KY(危険予知)の用紙に、何を書けばいいかわからない。
職長さんが書いたものを、どう見ればいいかもわからない。
新人のころの私が、まさにそうでした。
KYって、毎朝どこを見たらいいんすか…
私も最初は、どこをどう見たらええかわからんかったで
土木の現場で9年、KY用紙を見てきた監督の私が、書き方と見方を、うちの現場の実際で書きます。
KY用紙に書くのは3つ
うちの現場では、監督は用紙を書かず、職長さんが書いたものを見る側です。
この記事は、見る側から見た書き方になります。
KY用紙に書くのは、本日の作業内容と、その作業に対しての危険予測と、その対策です。
| 項目 | 書くこと |
|---|---|
| 作業内容 | 今日やる作業(例:A1の外部足場組み立て、地山の掘削) |
| 危険予測 | その作業で、どんな危険があるか |
| 対策 | その危険に、どう備えるか |
うちの現場の用紙には、数字の欄もあります。
危険度によって数字を書き、対策によって数字が少なくなるように設計します。
書くのに、どのくらいかかるんすか?
だいたい10分もあれば書けます。
うちの現場のKYの流れ
うちの現場では、KYは職長さんが書きます。流れはこうです。
うちの現場のKYの流れ
- 朝礼前までに、職長さんが書く
- 作業員全員が内容を確認して、理解してから名前を書く
- 朝礼で、職長さんがそれについて読み上げる
監督は、書かないんすか?
私たち監督は、職長さんが書いたものをチェックする側です。
朝礼や昼の打ち合わせで連絡事項を話す相手も、職長さんです。
職長さんの役目は現場代理人と主任技術者の違いにまとめています。
新人のころは見方がわからない
新人のころは、まず、どんなことを書いたらいいかわかりませんでした。
というか、職人さんが書いたものをチェックしていたのですが、どこをどのようにチェックすればいいかわからなかったです。
それ、どうやって覚えたんすか?
教わりながら、覚えていったんよ
わからないのに聞くのも怖かったころの話は、施工管理で毎日怒られるに書きました。
監督が用紙で見ている4つ
9年たったいま、私が職長さんのKY用紙で見ているのは、代表的なものでこの4つです。
監督が見ている所
- 作業内容と安全項目が書けているか
- 作業員の名前が、ちゃんと書いてあるか
- 重機の作業計画が、ちゃんと書けているか
- クレーン作業の計画が書けているか
ほかにも細かい所はありますが、代表的なのは、この4つです。
重機の作業計画とクレーン作業の計画は、KYと違って法律で決められています。
実際に条文を見てみると、労働安全衛生規則の155条と、クレーン等安全規則の66条の2に「定めなければならない」と書いています。
名前も、見るんすか?
作業員の方は、内容を確認して理解してからサインする流れです。だから、名前が書いてあるかを見ています。
例文1:高い足場の上の風
ここからは、9年で私がヒヤッとした場面を、KYの例文にします。
なんといっても、高い足場の上で作業するときです。
風が思ったより強く、たまに吹く突風に煽られて、体が持っていかれそうになるときがヒヤッとします。
| 項目 | 例文 |
|---|---|
| 作業内容 | A1の外部足場組み立て |
| 危険予測 | 作業中に転落、墜落する |
| 対策 | 墜落制止用器具を適切に使用する |
風が、思ったより強いんよ。たまに吹く突風がこわい
例文2:大型の重機のそば
大型の重機のそばを通るときも、ヒヤッとします。
しっかりと作業区画を明示していても、オペの方が見えていない可能性があります。
誤操作なども考えられるので、近づかないのが基本です。
どうしても近くに入らないといけないときは、どうするんすか?
しっかりと合図をして、止まってから近づくようにしています。
| 項目 | 例文 |
|---|---|
| 作業内容 | A1の掘削、整地(重機による掘削) |
| 危険予測 | 重機と作業員の接触 |
| 対策 | 重機と作業員との作業区画をしっかり明示した上で作業にあたる |
若手のときはわからんくて、近くに入ったりしとった。今考えると、とても危ないことをしとったわ
死亡災害は墜落・転落が最多
厚生労働省の統計では、令和7年の労働災害による死亡者は700人で、業種別では建設業が214人と最多でした。
事故の型別(全産業)では、「墜落・転落」が186人で最多です。
交通事故(道路)126人、「はさまれ・巻き込まれ」117人と続きます。
高い足場の上の突風は、ほんまに体が持っていかれそうになるんよ
フルハーネスや足場の特別教育は、土木の資格一覧に書いています。
KYは法律で決まっているのか
私が条文を読んだ範囲では、「KY活動をやりなさい」とは書いてありません。
えっ、決まりじゃないんすか?
根拠としてよく挙げられるのは、労働安全衛生法の第28条の2です。
事業者は、作業行動などによる危険性を調査して、必要な措置を講ずるように「努めなければならない」とあります。
「努める」なので、努力義務です(e-Gov法令検索「労働安全衛生法」)。
義務じゃないなら、やらなくてもいいんすか?
KYは、安全に現場を進めるために必要なことです。
同じ作業だからといってKYをやらなかったりすると、事故を起こしたりします。
危険の見つけ方は、職長教育(2日間)の中身にも入っています。
よくある質問
Q. KYは誰が書く?
A. うちの現場では職長さんが書き、作業員全員が確認して名前を書きます。監督はチェックする側です。
Q. KYに何分かかる?
A. だいたい10分もあれば書けます。朝礼で職長さんが読み上げます。
Q. 数字や評価の欄はどう見る?
A. うちの現場の用紙には数字の欄があります。危険度によって数字を書き、対策によって数字が少なくなるように設計します。
まとめ|見方は教わって覚える
土木のKYの書き方と見方を、うちの現場でまとめます。
- 書くのは作業内容・危険予測・対策の3つ。10分もあれば書ける
- 職長さんが書き、作業員が確認して名前を書き、監督はチェックする側
- 見るのは作業内容と安全項目・名前・重機とクレーンの作業計画
- 例文は、高い足場の風と、大型重機のそば
- 死亡災害は墜落・転落が最多。KYそのものを義務づけた条文はなく、28条の2は努力義務
KY用紙の見方は、教わりながら覚えていきました。
明日から、名前と作業計画から見てみます
私もそこから、教わりながら覚えていったで
若手のときは、わからなくて重機の近くに入っていた私が、いまは重機の作業計画を見る側です。
監督の仕事の全体は、こちらにまとめています。









