この記事でわかること
- 監理技術者がひとことで何者か
- 主任技術者・現場代理人との違い
- 技士補や受験生に、どう関係する言葉なのか
監理技術者とは、何者なのか。
正直に言うと、現場9年目の私も、最近までちゃんと説明できませんでした。
主任技術者と、何が違うんすか?
それ、私も先週まで答えられんかった…
だからこの記事は、公式の資料で調べ直した結果を、当時の私に教えるつもりで書きます。
監理技術者は大現場の責任者
ひとことで言うと、大きな現場にだけ置かれる、技術の総責任者です。
施工計画をつくり、工程・品質を管理し、現場の技術者たちを指導する。工事の技術面のいちばん上に立つ人です。
現場では、所長がこの役目を兼ねていることが多いです。
監理技術者が必要になる金額
どこからが「大きな現場」なのかは、金額で決まっています。
監理技術者を置く基準(建設業法26条)
- 元請として受けた工事で、下請に出す金額の合計が5,000万円以上(建築一式は8,000万円)
- この場合、主任技術者に代えて監理技術者を置く
- 請負金額4,500万円以上の重要な工事では、その現場に専任(掛け持ち不可)
出典:国土交通省 建設業法に基づく適正な施工体制と配置技術者(PDF)
監理技術者と主任技術者の違い
ここが一番ややこしいところです。表で整理します。
| 役職 | 正体 |
|---|---|
| 主任技術者 | すべての現場に置く技術責任者。元請・下請、金額を問わない。2級や実務経験でもなれる |
| 監理技術者 | 下請合計5,000万円以上の元請現場で、主任技術者に代えて置く。1級などが条件 |
つまり監理技術者は、主任技術者の上位版です。数でいえば、世の中の現場のほとんどは主任技術者で回っています。
ちなみに「現場代理人」は契約で置かれる別の役目です。違いはこちらの記事に書きました。
監理技術者になるための資格
監理技術者になれるのは、1級施工管理技士などの1級資格を持つ人です(土木なら1級土木施工管理技士)。
さらに、資格を持っているだけでは足りません。
専任の監理技術者に必要なもの
- 1級施工管理技士などの資格
- 監理技術者資格者証の交付を受けること
- 監理技術者講習を5年以内に受講していること(現場では資格者証を携帯)
会社との関係も条件があります。派遣や短期雇用ではなく、直接雇われた社員であることが必要です。
監理技術者補佐と技士補
ここが、技士補の私に関係する話です。1級の一次に受かった技士補は、条件を満たせば「監理技術者補佐」として現場に置けます。
補佐を専任で置くと、監理技術者が2つの現場を兼務できる仕組みです。会社にとって、技士補を採る実利がここにあります。
資格を取ると年収がどう動くのか、という話はこちらの記事に書いています。
試験にも出る監理技術者
監理技術者は、1級土木の一次検定にも出ます。
どんな問題が出たんすか?
私が受けた令和8年度は、A問題のNo.59がまるごと「主任技術者及び監理技術者」の問題でした。選択肢には監理技術者補佐も登場します。
出典:全国建設研修センター 令和8年度 第一次検定 問題A(PDF)
受験する人は、この記事の表の内容を整理しておいて損はありません。
うちの現場の監理技術者
この記事を公開したあと、職場の先輩に聞いてみました。
うちの現場の監理技術者は、所長でした。現場代理人などと兼任していますが、これは約款で認められている普通の形です。
先輩に聞いた答え
- うちの監理技術者は所長が兼任
- 5年ごとの講習にも行っている
- 1級に受かっても、すぐにはやらせてもらえない
気になっていたのは、最後の1つ。
先輩自身も、1級を取ってすぐには任せてもらえなかったそうです。資格を取ることと、現場を任されることは、別の話でした。
ほかにも持ってる人はいるんすか?
ちなみに技士補は、私のほかに後輩にも持っている人がいます。
所長がどれだけ兼任しているかは、この記事に詳しく書いています。
よくある質問
Q. わかりやすく言うと何者?
A. 大きな現場にだけ置かれる、技術の総責任者です。
主任技術者の上位版で、なるには1級などの資格が必要です。
Q. 技士補でも監理技術者になれる?
A. なれません。ただし条件を満たせば「監理技術者補佐」になれます。
補佐は監理技術者の右腕として現場に置かれる役目です。
まとめ|監理技術者は1級の行き先
この記事の要点を整理します。
- 監理技術者=下請合計5,000万円以上の元請現場に置く技術の総責任者
- 主任技術者の上位版。1級資格+資格者証+5年ごとの講習が必要
- 技士補は補佐という形でこの世界に関われる
9年現場にいて、誰も教えてくれなかった言葉でした。
でも調べてみたら、これは1級を取った人の行き先の名前でした。
私はいま技士補。監理技術者は、2027年10月の二次検定の先にあります。










